平成20年の4月4日、私は4人でお墓参りに行きました。その帰りにお茶を飲むためにレストランに入り、トイレに行って戻ってくると、右手足がしびれて、ろれつが回らなくなってきました。
すぐに、救急車を呼ぶと500㍍ぐらい離れた、千葉中央メディカルセンターに搬送されました。
直ちにMRI検査をしたところ、20㍉㍑の出血が左脳に確認されました。主治医から「左脳の出血のため、右半身麻痺(まひ)、言語障害、思考力障害等が起きると思われます。脳内の血液は1、2カ月で体内に自然に吸収されます。口から食べ物を入れると気管に入り肺炎を起こしやすいので、鼻からチューブで流動食を入れることにします。入院予定はおおよそ3カ月ぐらいです。倒れてからまだ時間がたっていないので、この後まだ出血する恐れがあります」と言われました。
すぐに同じ信仰を持つ親戚が教会に連絡を取り、「脳卒中」祈願を立てました。また有り難いことに、その日のうちに地区の有志の方々にもお参りをしていただきました。
翌日、回診で38度5分くらいの高熱が出ていましたが、ろれつの回らない口で名前を言ったり、両手を軽く上げたり、足を少し上げたり、意識もはっきりしていました。「驚異的な回復だね」と主治医は大変驚いていました。
通常これだけ出血した場合、2、3日は意識がはっきりしないことが多いそうです。また、もしその倍の出血だったら手術となり、大事に至ることになっていたと言っていました。
3日後には右手でグーチョキパーが少しできるようになり、6日後には「この調子でいけば2カ月くらいですごく良くなるね」と主治医から言われました。
また、看護師さんからは「足腰がしっかりしているし、食事もしっかり食べているので回復が早いと思う」と励まされました。
3回目のMRI検査で異常がなく、入院17日後の4月21日にリハビリ病棟に移ることができました。
ゴールデンウイークには2泊の外泊許可が下りました。皆で公園に行き、孫たちとボール投げをしたりして1、2時間久しぶりに外気に触れてリフレッシュしました。
退院1週間前に大部屋が空いて移りました。部屋には私と同じくらいの年齢で脳神経外科の患者さんが何人か入院していました。
私は周りの人と自分との違いにビックリしました。それは杖なしでは歩行が困難な人、手首の固まった人、車椅子の人、トイレや食事に介護を必要とする人たちばかりだったからです。
個室では分かりませんでしたが、周りの人たちとの違いを見せていただき見て、いかに自分が御加護を頂いていることなのかはっきり分かり、感謝の気持ちがさらに大きく膨らみました。
その後、5月26日に2カ月弱で退院することができました。退院後の1カ月検診では「全く異常なし」と言われました。しびれが残っていますが、健常者のように歩行もできるようになり、また自分で車の運転をし、スポーツクラブに通い、筋力トレーニング、ウォーキング等のリハビリを兼ね、体を鍛えています。今は妻とともに感謝の毎日を過ごしています。
(千葉県 男性)
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