花道家として活躍

学業・天分

このたびは、私の生け花の作品が美術誌に掲載され、さらに美術展に展示されるとともに、受賞することもできました。
3年前の秋に、大手デパートで開催された日本生け花芸術展に出品した私の作品が好評を得ましたが、その後突然、ある会社から、その会社が出している本に私の花の作品を載せさせてもらえませんかという電話が掛かってきました。
初め、私は、振り込め詐欺ではないかと思いましたので、「それでは今までに出た本の一冊を買いますから、それを見てから返事をします」と言って電話を切りました。すると、すぐに前回に出版された本が送られてきました。見ると、かなり芸術的な絵画や写真、彫刻や書等の写真がたくさん載っていました。


監修・執筆者には、それなりの著名人の名が載っていて、「美術画報は、世界芸術界の要人・重鎮をはじめ、様々な美術関連分野のプロフェッショナルな評論家・批評家が監修・執筆・審査を担当している唯一の美術専門誌です」と書かれてありましたので、それなら間違いないだろうと思いました。
その会社から花の写真を送ってほしいとの依頼がありましたので、二点を載せていただくことになりました。
その後、私の作品が掲載された本が送られてきました。和から洋まで空間を彩る花飾りと題するページに載っていました。その本は大型店の本屋で発売されました。

「メルボルン21世紀日本文化振興芸術賞」を受賞
その後、オーストラリアで「メルボルン日本芸術祭-21世紀日本美術の現実」と題した展覧会に出品することになりました。これは、カールトン庭園と一緒に世界遺産となった王立博覧会ビル展示場で、国際的な芸術博覧会にふさわしい美術イベントとすべく、日、豪、仏で取り組んでいるものです。
このイベントには、600点くらいの作品が飾られたようです。
監修・選考委員はJ・パトリック・グリーン博士(王立展示館CEO)、クリスチャン・ラングロワ(フランス芸術学士院会員)、エヴァ・シュタングル・タイマー博士(ハプスブルク芸術友好協会名誉総裁)、ニコレッタ・チェッリ博士(ヴェネツィア大学芸術学部講師)ほかとありまして、昨年3月9日~11日に展示されました。
私は現地には行けませんでしたが、各国の方々が入場して好評だったそうです。この美術展で私は「メルボルン21世紀日本文化振興芸術賞」を受賞しました。
受賞内容は、日豪文化交流事業に対する貢献への感謝で、「私は、敬意をもってあなたの豊かな芸術的才能を讃え、この出来事が私たちの二つの国の間にすばらしい友情を高めたと信じています」と名誉審査委員のJ・パトリック・グリーン博士より感謝の言葉を頂きました。

また、広島の平和祈念式典が8月6日に行われますが、外国人や遺族の方々、関係者の方たちが宿泊するホテルなどがあり、人がたくさん集まる、基町クレドのふれあい広場において、ピースウォールと呼ばれる追悼展示を祈念式典前の8月3日、4日、5日と昼夜を問わず行うとのことです。
これは、作品に防水加工をして、夜は照明を当てて展示するそうです。
展示会の担当者に「先生の作品は人気がありますね」と言われ、「審査の結果、先生の作品が選ばれましたので展示させてください」と依頼されたので、承諾しました。
この作品は、戦後60年に際しまして、手桶には、焼夷弾などが平和の大地に咲く椿に落ちてくるさまを柳の木で表現し、馬盥の小菊は、その様子を物語っている人物を表現し、手向け花として、置き合わせて、古流の古典生花に生け上げたものです。

評論には、「ミニマム(最小)な植物が物語る廉潔な美しさ、いけ花にみる深い和合の妙、その静かな空間に流れる粛々とした雰囲気に触れ、心が次第に洗われてくる」との評価がありましたが、作品を見て、皆さまの心に落ち着いた安らぎを感じていただければ幸いと存じています。
話は変わりますが、もう一点の作品は、日本の現代作家作品撰「残すべき遺産」として、古流の伝統生け花初登場として、本に掲載されました。「好評です」と担当者より電話がありましたが、古流生花の発展のためにとイタリアで発売される本に掲載させていただきました。
この本は、ミラノの書店、美術館、画廊、ホテル、レストラン等に置かれるとのことです。

そして、去年7月20日~22日に、ラ・メラヴィリア「日伊芸術驚異と美の饗宴」と題して、世界遺産の町、ヴェローナのグラン・ガルディア宮殿で展示することになりました。
思いもかけずに、このようなたくさんの御配慮を賜りましたことを感謝しています。
教祖様の御教えに沿って、霊への思いや、人間は自然によって生かされていることを、古典生花の生け花の中に取り入れて作り上げてみようと思った結果、生まれた作品でした。
偉大な神の御力に包まれていることの幸せをしみじみと感じ、深く感謝しています。

(東京都 女性)
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