会社存亡の危機を免れる その1

体験者1世代交代で新たな事業を展開
 私は、父方、母方共に水産卸の家系に生まれ、先祖からの深い縁で3代目として食材ビジネスに身を投じています。
 「事業繁栄」の祈願をさせていただいて早々、平成15年には、数多くのさまざまな新しいビジネスチャンスを賜り、その中でわれわれの会社が目指すべき道筋が見え、将来あるべき姿の大きな目標を立てることができました。
 6年前の平成16年より、改革に向けた手を一つずつ打ち始めて、会社の進む方向を時代に合った形へと変えさせていただき、父から私への世代交代も進めていくことができました。
異論を唱える社員が相次いで退職…
 それから3年後、父の代から続いていた会社が大きく新しい方向に進むことに異議を唱えたり、ついていくことができない社員が退職しはじめ、その年の終わりには、30数名の社員の会社の中で、次代の中核となる新しい事業部の長も含め、10数名の社員が一斉に退職し、社内は大混乱をきたしました。


 退職した社員の中には、私どもとライバルに当たる別会社を数名で設立し、私どものお客さまを多数持っていく者もいました。
 私自身も人間不信になり、経営に対する自信を失い、体調も崩して、出社すらできなくなってしまい、会社存亡の危機に直面してしまいました。
 売り上げは7割に、社員も7割になり、多額の借入金は依然として残っている状況でした。その借入金の保証人には父と私がなり、さらに個人不動産もすべて借り入れの担保として供している状況で、会社を辞めたくても辞めることのできない、がんじがらめの状態でした。
奇蹟的な好条件で融資が得られる
 姉の紹介で、新しく来ていただいた事業再生の専門家の税理士の方より、個人と法人の資産と借り入れを分離すべきとの指摘を受け、まず、過去のしがらみのある借り入れを大幅に変更し、新たな融資先を探すことにしました。
 景気低迷で、金融機関からの、中小・零細企業への融資も極めて難しい状況の中、ある地方銀行が融資してくれました。
 この融資先はその2年前に地方銀行が東京の営業拠点を会社の最寄り駅周辺に出店するために準備室を開設した際、一度融資をしていただいた銀行で、祖母の出身地の銀行でもあり、不思議な縁を感じていた取引先でした。
 今回は支店を出店する絶妙のタイミングで、積極的に新規の融資先を探しており、双方にとって、喜ばしい取引となりました。期間20年の低利という極めて好条件の融資を受けることができました。
 個人、法人の保証ががんじがらめに絡み合った多額の借り入れと返済の精神的苦労から開放され、個人と法人の資産と借り入れを分離することができました。
 税理士の先生からは、「奇蹟的な好条件です」と言われました。
依然経営の危機が
 一方、会社に残った社員の状況は、会社に対する不平・不満を持った者が大多数で、そのリーダー格が会社の営業の中心となり、私は従業員の言いなりの経営を強いられ、2年前には、かつてない2800万円もの大幅な赤字を計上するに至りました。
 税理士の先生からも、会社を継続していくことに対して、これ以上赤字を出し続けるのであれば、早々に事業を廃業すべき、今であれば社員や取引先に迷惑をかけずに、事業を閉じることができる旨の指摘を受け、会社を続けていくかどうかの判断を迫られることになりました。
 社内には、会社あるいは、社長である私を筆頭にした家族、経営陣に対する不満が渦巻き、社長、会社批判を正面からしてくるものもおり、まともな会議を開くこともままならないような危機的な状況でありました。
 中でも反発しているリーダー格の営業を中心とした一派は、徒党を組んで、会社や私を脅して「マスコミにすべてをぶちまけて訴えてやる」とまで言ってくる者までも現れました。
 教会にご相談して、寝不足で忙しい中でも時間をできるだけつくって教会にお参りさせていただき、本当に困ったときは
「教祖様お助けください」と心でお願いし、一心に御神語を奉唱させていただきました。
信頼のおける人材が入社し、会社再建の足固めができる
 このような状況の中、父の代から10数年来付き合いがあり、私が父の仕事を継いでから、親しくしてきた取引先の役員で信頼のおける方が、定年となり、次の仕事として、会社の再建のお役に立てば、うちに来たいと言ってくださいました。  問題のあるリーダー格の紹介ではありましたが、その方の人間性を信頼して、採用することにしました。
 私と家族以外のほとんどすべての社員が、リーダー格たちの洗脳による誤解も含め、会社に対して不信感を持っている中で、この人(現在の常務)が一人、私の考え方や将来のビジョンに共鳴してついてきてくれました。
 半年間、社員の中で唯一味方の彼と必死になって、全体売り上げの3分の1に当たる大切な取引を担当し、将来に対する事業の足固めをしっかりしていくことができました。
 また、数名の新入社員を採用し、直接育てていくことにしました。1年前の7月から、自分が1年かけて習得してきた各現場部門を、1カ月で新しい社員に一人ひとり「やってみせ、言って聞かせ、褒めてやる」形で直接育てながら、一つ一つの部門を根本的につくり替えていくことができました。
 求人の資料の中で、会社の方針をしっかりと打ち出して、私自身と共鳴できる人を採用し、現場で直接ノウハウを教え、事務所で基本的な考え方を教えることができました。
 「会社を訴えてやる。つぶしてやる」と言っていた、最も問題のあった社員を含めた大切な全体会議に当たる前に、教会のご指導を頂き、部屋の隅々を事前に尊い御神塩でお清めさせていただくと、いつも公然と会社批判をしてきた彼の口から不思議なことに、「去るものは追わずの考えで皆でがんばっていきましょう」と、まるでわれわれが彼に言いたい言葉が飛び出してきました。=つづく=
(東京都 K.K.)
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