日本再発見 第4回 違いを楽しむ

海外から日本を見てみよう
 アメリカに引っ越して来て1年半の間に、いろいろなものを買いました。掃除機を買う時は随分悩みました。日本の掃除機と違ってとても重いのです。ロボット掃除機を買う、なんて横着なことも考えましたが、結局性能が良く軽量なもので、8キロもあるものを買ったのです。
 アメリカの住宅では階段や部屋は絨毯を敷いてあることが多いので、モーター自体を大きくしないとパワーが出ず、きれいにごみを吸い取らないそうで、日本の掃除機がいかに小回りが利き軽量であるといっても、モーターが小さいからパワーが違うのだそうです。
 重いといえば、洗剤などの入れ物も日本と比べると大きくて重いです。ポンプ式の入れ物など母体のわりにポンプ部分が華奢なので、バランスが悪くて押しているとき手が滑ってしまうことがあり、日本のものづくりへのこだわりがしみじみとありがたいな、としばしば思います。


文化も考えも多種多様
 よく、いろいろな国や場所に住むと、一つのところでは物足りなくなると言います。ここのこれはいいが、あそこのあれは良かった、と比較して、すべてに満足することがなくなるからだそうです。
 確かに、香港の空港から日本の成田エクスプレスにあたる電車に乗ったとき、電車とホームの間にほとんどすき間と段差がなく、スーツケースを乗せるのにあまりにスムーズで感動しました。また、ロンドンの地下鉄やイギリス~スコットランド間の電車に乗ったときは、あまりの古さと狭さにびっくりしました。
 日本に帰って電車に乗った際、交通機関の乗務員の規律正しい雰囲気と車内の清潔さに感謝しました。と同時に「同じでないことを非難するのでなく、違いを楽しめばいい」ともいわれます。
 わが家の交友関係でさまざまな国の人と接することがあります。主にアジアと日本では似たような考えや文化を共有していたり、伝統のある国では日本と通じる感覚があったり、類似性を知ると親近感が湧くと同時に、違いを知れば、なるほど自国の常識だけが素晴らしいのでなく、それも道理に適っている、と感心したりするのです。
 時々は人格の素晴らしさのみが印象に残り、人種の違いの意識などなくなってしまいます。ここアメリカ北西部沿岸ではあらゆる出身地の人が住んでいて、家ではお国の言語と料理で生活することは珍しくありません。それぞれの文化や考え方も多種多様です。
 違いを楽しむというのも、ここならではできることだと思い、いろいろ吸収し、また日本の文化や考え方も紹介できたらと思います。